転職は自身のキャリアや働き方の鍵を握る、重要なターニングポイントです。
「善は急げ」なんて言葉もありますが、転職を思い立ってすぐに行動するのは、もったいないかもしれません。実は転職にも良いタイミングや時期があります。転職活動の時期や、タイミングを選ぶことで、転職の成功・失敗に大きく影響するかもしれません。
今回は、転職時期の見極め方や自分にとってベストなタイミングの見つけ方をご紹介します。
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転職時期を考える5つのポイント
①転職に有利な時期はあるの?
企業が採用活動を積極的に行う時期があります。年間で見ると、一般に3〜4月と9〜10月に新規求人が増える傾向にあります。
企業では、来たる新年度や下半期への切り替えにあたり、欠員補充や新規事業の立ち上げ、既存事業の人員強化などで中途採用のニーズが高まります。3月に募集を始めて5月の採用や、9月に初めて11月の採用というのが良く見られる転職のケースです。
それに伴い、企業内でも会社や事業の計画を見直し、新規採用予算も多く充てられる企業が増え、新たな求人が出稿され転職マーケットは盛り上がりを見せます。さらに、この時期は、企業としても、対象となる事業に着手するために、「早く採用したい」というニーズがあります。
転職活動を行う側にしてみれば、応募先が増えるので良い面もありますが、一方でライバルが増えるとも言えます。人気企業や高いポジションなどは競争率が高くなりますので、全企業から内定が出るほどは易しくないでしょう。
とはいえ、他の時期には出ないような求人が出されることも多くありますので、3〜4月と9〜10月を狙って転職活動を行うと選択肢が増えるかもしれません。
②転職活動はいつ始めるのが良い?
転職活動を行う時期を、「いつ退職したい」、もしくは「いつ入社したい」という時期から逆算して、転職活動を開始する時期を決めることも大切です。
転職活動にかける期間は、「だいたい3ヶ月〜半年ほど」と言われています。
希望条件や退職の都合などで個人差はありますが、転職活動が長引くリスクもあるので、退職のタイミングは余裕を持って考えるのが吉です。
「今すぐ転職したい」と思っていても、転職マーケットが盛り上がるタイミングと、自身が退職するタイミングを見計らい、逆算した上で転職活動を行う時期を決めるのが良いでしょう。
③「売り手市場だから」で安心しない
転職に有利な時期は存在するものの、マスコミが伝える転職マーケットの全体動向はあくまで「全体」であり、目安として考えましょう。中途採用ニーズは、業界や職種、転職者の年齢、企業フェーズによっても大きく異なってくるものです。
「今は有効求人倍率が高いから」と準備をせずに転職マーケットに飛び込んでしまうのは危険です。特に、先行して退職してしまってから始める転職活動には注意が必要です。
自分自身の転職の軸や自分のやりたい事を整理し、それらに合致する企業をしっかりと見極めましょう。
もし準備ができていないのであれば、転職マーケットが盛り上がる時期に活動を始めるよりも、一旦転職を忘れて自身のキャリアや働き方を見直すことを優先する方がよいでしょう。
必要な準備期間やタイミングには個人差があるもの。自身が納得感を持って活動し、マッチする会社に出会って幸せになることが「転職の成功」です。
4月入社を目指すのであれば10月頃から、10月入社を目指すなら7月頃から準備を進めましょう。
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④「狙い目の穴場時期」も存在する!
逆算してみた結果、転職マーケットが盛り上がる時期に当てはまらなくても、がっかりすることはありません。実は4月入社者が落ち着いた4〜5月という時期は「狙い目」です。
というのも、4月入社の目標人数に到達していなかったり、転職者が増加する3~4月という時期のあとだけに、欠員補充が必要になったりと、企業側が急いで採用をしなければならないケースが多くあるのです。
この場合、選考がスピーディーに進んだり、スキルや能力よりもタイミングの合う人材を採用する場合もあります。
また、マーケット上にもライバルが減りますので、書類選考や面接通過率も上がる可能性があります。4月の新年度が始まると、多くの方は目の前の業務で忙しくなります。
少し落ち着いたマーケットで戦うのも、転職活動をスムーズに進める一つの戦略になります。
⑤長期休暇を利用して整理する
普段の生活の中に、自信の将来や人生、これからの仕事についてゆっくり考える時間を設けるのはなかなか難しいものです。転職は、人生の重要な分岐点になりますので、ゆっくりと考える時間が必要です。
あまり考える時間がないときは、長期休暇を利用しましょう。年末年始やゴールデンウィーク、お盆休みなどでキャリアを考え直したり、転職した友人や先輩と会って話をするのもよいでしょう。
周囲の声も聞くことで、自分の考えを整理できたり、新しい視野を手に入れられるかもしれません。
転職は働きながら?辞めてから?
働きながら転職活動を行うか、離職してから行うか考えている方もいるでしょう。どちらにもメリット・デメリットがありますので、特徴を理解して、ご自身にあった方法を選ぶのが良いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを整理しておきます。
①在職しながら転職活動を行うケース
全体の60%以上の方が、働きながら転職活動を行うようです。最大のメリットは、転職して新しい会社に入社するまで収入が途切れないことです。また、退職は有給消化をしながら長めの休みを取ることもできます。
経済的な安心感があると、もし転職活動がスムーズにいかなかった場合は、また時期を改めよう、と思うこともできますし、現職で働き続けることができます。
デメリットとしては、日中は業務に時間を取られてしまうので活動に多くの時間を割けないこと、選考の日程調整などが難しいことなどが挙げられます。応募先の企業によっては、夕刻や夜間の面接に対応してくれないこともあります。
午前・午後休を取得して面接に行ったり、昼休みに転職活動を行う方も多くいます。
また、経済的な安心感があることから、活動がムダに長期化してしまい、結局現職に留まることを決めてしまうこともあります。もちろんそれも一つの選択肢ですが、転職を決めている場合はゴールとなる時期を定めて活動するのが良いでしょう。
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②退職後に転職活動を行うケース
約40%の方がこちらにあたります。メリットとしては時間の融通がききやすく、日中に選考に行くことができるので、選考をスピーディーに進めることができます。また企業研究や面接対策などにも時間を多く使うことができます。
デメリットとしては収入が途絶えてしまうことです。失業保険が適用されるケースもありますが、自主退職の場合は申請ができるのは退職から3ヶ月後です。転職活動は交通費などもかかってきますので、経済的に不安にならないためにも、転職活動を終える時期を定めて計画的に行うのが良いでしょう。
また、空白期間が長くなってしまうと企業から敬遠されてしまう可能性もあります。その焦りから、満足する転職活動ができなくなってしまうと本末転倒です。個人の状況にもよりますが、空白期間ができている理由や、入社を決める時期などはしっかりと企業に伝えるようにしましょう。
年齢的に転職に良い時期はいつ?
ここまで「マーケット上の時期」について紹介してきましたが、次は「年代別の転職時期」を紹介します。自身の年代に合わせ、マーケットから自身がどう見られているかを把握しておきましょう。
①第二新卒
「大学・大学院を卒業してから1年〜3年経過した人材」と定義される年代です。まだ若く伸びしろがありながら、正社員として働いていた経験があることが第二新卒の特徴です。
社会人2〜3年目の年代だと、非常に重宝されます。継続的に1社に勤められる人材であること、ある程度の社会人経験があり、新卒ほどゼロからの育成が必要ないので、仕事を任せていくことができるためです。
社会人1年目での転職活動だと、継続性に不安を示す企業もあるかもしれませんが、「自分がなぜこの時期に転職活動をしているのか」をしっかり伝えることができれば、不安を払拭することはできるでしょう。
②20代後半
第二新卒を終えた社会人4年目以降の時期を指します。第二新卒は、主に伸びしろが評価されますが、この年代となると実績が評価対象になりつつ、将来性も測られることになります。
30代、それ以降の年代になるほどシビアに実績が評価されますが、この年代だとまだ伸びしろを見てくれます。「転職適職期」と言われるほど、転職をするのには良いタイミングです。
仮に転職を考えていなくとも、自分の市場価値を知るために転職活動を行ってみるとキャリアプランに新たな視野を得られるかもしれません。
③30代〜40代
「即戦力人材」と呼ばれ、これまでの実績やマネジメント経験が求められます。かつては「35歳限界説」と言われ、転職はほぼ不可能とまで考えられていましたが、今はキャリアアップのために転職する時代。
即戦力人材向けの転職サイトやビジネスSNSでの人脈などで転職活動を行うのが良いでしょう。また、ライフイベントや将来に備えて、資産なども考えながらの活動をすると幅も広がります。
大きく3つの年代に分けて紹介しましたが、自身の年代と応募するポジション、またアピールするポイントを整理すると良いでしょう。
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まとめ
ここまで、転職を考えるうえで重要となる時期について紹介しました。
転職活動を行うにあたって、転職を決めた退職理由や、志望動機を考えることはもちろん重要ですが、それだけでなく、「いつ活動するのか」という転職の時期を考えることも非常に重要です。
せっかくなら、「成功しやすい」時期に転職活動を行いたいですよね。
転職に最適な時期は、活動する方ごとに適したタイミングがありますので、自分の状況をよく把握して、納得の行く転職活動を実現させてください!