「転職」と一言でいえど、その経緯は様々です。例えば理由として挙げるだけでも年収を増やしたい、職場環境を変えたい、異業種に挑戦したい、等々…。
ただ、転職を考えているみなさんが共通して思っている事、それは「転職を成功させたい!」、もしくは「転職で失敗したくない」という事ですよね。
今回は様々な視点から考える、転職を成功させるコツをお伝えします。
目標は生活を豊かにする事
目標設定を誤ってしまうと転職は上手く行きません。失敗してしまう一つの理由、それは転職に対する「焦り」です。
特に、先に仕事を辞めてしまうケースで起こりやすい問題です。仕事を辞める決断はしたけど、このまま職が見つからなかったら無職だ、収入や生活はどうしようという焦りの気持ちは準備不足に繋がります。
そうなると、様々な業種や同業他社と比較する余裕が持てず、目についた求人票に飛びつき、何とか就職はしたけれども、年収や休日日数が思っていたものと違っていたというマイナスの結果を招いてしまうことがあります。
時には、現在の仕事で不満に思っていて、解消したいと思っていた目的が解消できない転職になってしまうこともあります。
そうならない為にも、自分の転職をする理由を明確にしておきましょう。スマホのメモでも、ノートでも何でも良いので、転職において自分の理想を書き留めておきましょう。
例えば以下のような目標があげられます。
・年収は400万~(年収目標)
・休日は土日以外でも良いので週2回
・勤務先は自宅から1時間以内(乗り換えは1回まで)
・賞与、昇給は譲れない
・○○業はNG。現在の職種をそのまま活かせる
…など。こんな事?と思うかもしれませんが書き留めておくことで転職の方向性を明確に出来る他、目に留まる情報として残しておけば、転職活動に迷った時に一旦立ち止まる目安にもなります。転職で失敗しないためには大切なポイントです。
もちろん、全ての理想に適う企業では無いけど、この部分ならまぁやっていけそうだな、と理想と現実の妥協点を見つける際にもとても役に立ちます。転職を成功させるためにも、ぜひ実行してみて下さい。
目標は「転職をする事」ではなく「人生をより良くする事」なので、選択を誤ってしまわない様にここでしっかりと軸を作っておきましょう。
気になる企業を見つけた時の行動
職種や業種にもよりますが、可能であれば、転職活動中に「その企業の顧客になってみる」事です。実際にサービスを受けてみたり、人間関係を観察してみるとその企業の内側が分かってきます。
店舗があれば仕事帰りに前を通ってみる、もし毎日同じ店員が店頭に立っていれば、そこは休日を充分に貰えていない可能性があります。問い合わせの電話を掛けてみて営業時間外のアナウンスが流れてきたら、就業時間は守られているという一つの目安になりますね。
何らかの形でも良いので企業に接触するチャンスを考えてみましょう。もちろん、企業の迷惑にならないように節度ある行動を心掛ける事は言うまでもありませんが…
成功のための面接準備
転職を成功させるためには、面接で高評価を得て、採用してもらう必要があります。そのため、事前に面接での想定問答を考えておくことは基本的なことです。
自分のスキルアップの為の面接であれば、自身の培ってきたスキルを伝えて「私を雇ったら御社にこんなに良い事がありますよ!」とアピールするのみです。
現在の職場にマイナス面があった場合の転職では自己アピールの方法が分からないといった声を良く聞きます。たしかに、企業から「どうして転職を考えているのか。」と聞かれた時に「勤務時間が長くて疲れてしまったからです。」とは言い難いですよね。
ですが、実はこれ、面接では意外と重要視されていない様に思います。
転職希望先の面接というと、睨まれた蛇状態になる気持ちはとてもよくわかります。相手にとってマイナスイメージを感じさせてはいけない、嫌われたら終わりという強迫観念に近い心理状態になってしまいますね。
ですが、面接では就職希望者と企業の関係は対等です。何故なら企業はあくまで「企業にとってプラスになる人材を確保したい」のですから、あなたが現職を辞める理由はあまり重要ではないのです。
人員が不足している為に求人票を出しているのですから、企業も人材確保という大きな課題を抱えているという、言ってしまえばお互いが危機的な状況であるのだと考えれば少し肩の力が抜けたような気がしませんか?
企業が欲しい人物像を考える
面接を成功させるポイントの1つとして、企業が求めている人物像、もしくはスキルを明確にしておくことが大切です。
例えば、以下のようなものがあります。
・必要なスキルに長けている
・必要なスキルを伸ばせれられる将来性がある
・会社の為に尽くしてくれそうである
・企業にとって新しい提案をしてくれる
・コミュニケーションが取りやすそうである
全部あてはまる必要はありませんし、企業が求めている人物についてはもちろん上記以上にもあります。
その一部、どの職種でもこれが当てはまってさえいれば面接は通りやすいと思うものを上げて見ました。文字にしてみると、案外大した事なさそうですよね。
転職=同業種のより高いスキルが求められると考えがちですが、そうではない企業もたくさんあります。要するに、入社してからどれだけ企業の為に頑張ってくれるかが、企業にとっては重要なのです。
特にアピールしてみる価値があるのは「新しい提案をしてみる」です。一見ハードルが高そうですが、前項で「リサーチの為にその企業の顧客になってみる」という事をお話しました。
もしその経験が出来たならそこで感じたサービスへのよりよい提案を顧客目線で伝えてみる事です。
企業にとって目から鱗の提案かもしれませんし、あまり重要視されなかったとしても「入社前に会社の事をこれだけ考えてくれていた」というプラスの捉え方をしてくれる所もあります。
個人的な意見ですが、逆にこれを伝えて「生意気だ」とか「会社の事も知らないくせに何だ」とか思われるのだとしたら、その企業は年功序列の風通しの悪い職場の可能性があるので入社しなくて良いと思います。
但し、気を付けて欲しいのはあくまで「提案」なのであって「クレーム」では無いという事です。
「○○のサービスが悪かった」とか「○○は不必要」という意見は失礼です。「もしまかせて頂けるのでしたら○○に挑戦してみたい」とか「○○のサービスがあると一ファンとしては嬉しい」とか、相手にとってプラスになる表現で伝えましょう。
転職に恐れ過ぎない
転職活動中に意外と大切なことは、「他人と比べない事」と「面接には素直に挑む気持ち」です。
希望の求人があっても「自分のスキルじゃ役に立てないだろうし、こういうのはエリートが応募するのだ。」とか、「どうせ面接したって経験者を採るに決まっている。」と思いなかなかエントリー出来ずにいる方がいます。
確かに、中途採用の中には経験者重視の企業もあります。ですが、いくら求人票に経験者優遇と書かれてあっても、面接での人柄よっては経験者より未経験者を採用する事だって0ではないのです。というよりも、むしろ結構多くあります。
企業の内部では、最初は「スキル重視」として採用活動を始めたけども、「スキルはあるけど人格や、コミュニケーションに問題がある」といった理由で採用に躊躇することが多くあります。こんな時、スキルは多少足りなくても、面接の印象が良い方を重視して採用することも多くあります。
それを自分なんて…と卑屈になってしまいエントリー出来ずにいるのは勿体ない事なのです。求人票を見て良いな、出来そうだなと思った時点で、あなたにはその企業に勤める素質が既にあるのですから臆せずに挑戦してみれば、予想外に成功するということもあるのです。
素直な態度で面接に臨む
もう一つ、面接ではなるべく素直でいる事。なるべくというのは本当に就職したい企業の場合はつい良い所を見て、欲しくて声を張ってしまいたくなる気持ちもあると思うのでなるべく、にしました。
素直に、というのは転職した理由などのマイナス面を聞かれた場合にありのままを伝える勇気を持つ事です。年収が低くて転職を考えているはずなのに、面接で聞かれた時に、そこに触れずにいたら、横ばいの年収を提示されるかもしれません。
年収を上げたいという気持ちにも理由があるはずです。生活が苦しいとか、趣味を極めたいとか、そういう理由も含めて自分の欲求を素直に伝えることが出来れば転職は成功にぐっと近づくはずです。
「目的は就職ではなく豊かな人生」なのですから、もし欲求に適わない企業だったとしても焦らず、他に縁のある企業を探せば良いだけの話ですから。
まとめ
転職で失敗せず、成功させるポイントとして、何より大事な事は「焦らない」事です。
書類選考で落ちても、面接でエリートと顔を合わせても、中々希望に適う求人が見つからなくても、じっと未来を見据えて自分の人生の為になる選択をして欲しいと思います。働きながら転職活動を行っている方など、焦って、無理に転職する必要はありません。
転職で達成したい目標を明確にし、「この転職は目的にあっているか」を常に念頭において行動するようにしましょう。
転職を成功させるポイントは、「やろうと思えばいつだって会社を辞めて、なりたいものになれる時代なのですから、勇気と自信を持って転職活動に向き合っていく」ことです。