人事担当が教える面接で確認するポイントと準備方法!転職成功の極意

転職に前向きに取り組んでいても、面接は緊張する気が重いイベントです。しかし、面接は避けて通ることの出来ない転職の重要イベントでもあります。

 

どんなイベントでもそうですが、大きなイベントほど事前準備が重要です。転職での面接は、将来に関わる大事なものですので、しっかりとした準備を行いましょう。

 

ここでは、単なる面接の回答例紹介ではなく、実践的な採用面接の準備方法と対応方法について転職の極意をご紹介します。参考にしていただき、是非、志望企業への転職を成功させてください。

 

 

 

転職での面接の進め方

まずは、転職活動で行われる面接の流れを確認しておきましょう。面接のことを良く知らなければ、対策を立てることもできません。

 

転職での面接は、次のような進め方で実施されます。

・出だしの挨拶

・自己紹介、職務経歴説明

・転職理由説明

・その企業への応募理由説明

・面接官とのQA

・企業への質問・確認

・終わりの挨拶

 

以降では、それぞれの項目毎にポイントを解説します。

 

 

出だしの挨拶

面接の事前準備をしっかりしていても、出だしでつまずくと頭が真っ白になることがあります。

 

また、初対面では数秒で相手の印象が決まるとも聞きます。もちろん印象だけで採用の合否は決まりませんが、大切なことです。印象が悪いと、その後の項目についても否定的な目で評価されてしまいます。

 

面接の開始時は、直立して「○○○○と申します。本日はよろしくお願いします」と意識してしっかり声を出して挨拶してください。大きな声でしっかり発声すれば緊張もほぐれます。

 

また、提出した履歴書・職務経歴書のコピーと手帳、ペンを手元に用意しておきましょう。

 

 

自己紹介と職務経歴

最初に職務経歴書に従って自己紹介を求められます。大部分の面接官は、提出された履歴書や、職務経歴書に目を通していますので、直接その内容を口頭で確認するという流れになります。

 

事前準備や練習をしておらず、職務経歴書のすべてを長い時間をかけて説明する応募者がいますが、その時点で面接官のモチベーションは下がってしまいます。

 

経歴の要点をあらかじめ35分程度に収まるようにまとめて職務経歴書にも書いておきましょう。その内容をそのまま話しても大丈夫です。面接官とのQAの時間がそのあとありますので、その中で詳細を説明することができます。自己紹介の最後は「以上です」ときっちり締めましょう。

 

 

転職理由の説明

次に転職理由を聞かれます。

 

「現状より上位の仕事を担当できる機会を得たく転職を決意しました」、「家庭の事情でUターンを決意しました。地元に根を下ろして仕事に集中したいと思っております」というように端的に説明してください。

 

わかりにくい点があれば面接官は質問しますので、それに回答をすればよく、長々と説明する必要はありません。

 

マイナスに感じる理由は挙げないほうがいいとよくいわれますが、転職によって解決したい事情は応募者にとって切実なもののはずですので、あえて隠さず「現在の会社の将来に不安がある」「結婚するので年収を上げたい」「深夜や休日出勤を減らしてワークタイムバランスをとりたい」などと率直に話したほうが、転職後にこんなはずではなかったと後悔するリスクを減らすことができます。

 

但し、応募先企業の選定と、転職理由には整合性を持っておくことが重要です。残業を減らすことを目的にしていると説明したのに、残業の多い会社に応募していれば矛盾が生じます。企業側から、「こちらの会社も残業が多いけど・・」と突っ込まれ、言葉に詰まってしまうと、面接の場がしらけてしまいます。

 

その時点で、企業側も「この候補者はお互いのために採用してはいけない」という印象を与えてしまいます。

 

 

 

応募理由の説明

 

面接では、次に「弊社に応募いただいた理由を教えてください」と質問されます。

 

募集案件の内容をしっかりと理解し、その案件に関わる点やその企業が推し進めているポイントを中心に企業研究を事前に行ない、実際に応募を決めた理由を話してください。

 

この時、極力、「地に足の付いた」、「現実的な理由」であることを重視してください。多いのは、「会社が素晴らしい」、「世の中へ貢献している会社」だからと説明する方も多いですが、これだけだと、大雑把ですし、納得感がありません。

 

そのポイントがなぜ、ご自身の志望理由に繋がるのか、一歩踏み込んで、ご自身の考え方や、重視するポイントが伝わるようにしましょう。

 

ここまでは、面接の基本的な流れであり、ほぼ全ての会社で行われる順序となります。そのため、「この部分に対する準備は最低行ったうえで面接に来ていますよね?」という前提で進みます。

 

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面接官とのQA

面接の山場である面接官とのQAに進みます。職務経歴書内容の質問には、できるだけ具体的に数字なども挙げて要領よく回答してください。

 

質問の内容が理解しにくければ、「○○についてのご質問でしょうか」と内容を確認してから回答してください。質問の主旨がよくわからないまま答えるとピントのはずれた回答になってしまう可能性があります。

 

 

定番の質問の回答を準備

職務経歴書についての質問が終わると、定番の質問がいくつかあるはずですので、その準備をしておきましょう。

 

 

キャリアプランについて

5年後10年後に向けてのキャリアプランはありますか」という定番質問があります。なにも準備していないとなかなかその場で即答しにくい質問です。

 

自分の将来像をぼんやりとはイメージしていても具体的に考える機会は、あまりないと思います。転職の機会に具体的に考えることで整理でき、質問の答えを用意するためだけでなく、本当に自分がなりたい姿が明確になってくるはずです。そうなれば、この質問にもスムーズに回答できるでしょう。

 

ここでも回答内容は、応募先の企業、志望理由と整合性を持つことは重視しておきましょう。5年後の姿として回答した内容と、面接を行っている企業のポストや、企業の期待と乖離があると、「その目標は当社で実現できませんよ」と言う回答が返ってくることもあります。

 

 

転職経験やブランクの質問

面接官は、過去の転職理由や経歴のブランクが気になります。いずれも必ず質問がありますので、あらかじめ回答を準備してください。

 

過去の転職理由は「専門性をアップするために転職」とか「希望していた職種に転職」などとできれば前向きにコメントしてください。

 

この時、過去の転職理由と、現在の面接で説明した志望理由・転職理由に一貫性があることを重視してください。一貫性が無く、転職の経緯が2転、3転していると、「ふらふらとした人」、「地に足の付いていない人」と評価されてしまいます。

 

一方、転職回数が多くても、一貫した考えで転職を続けていると、「ぶれない人」、「目的に向かって邁進している」という印象を持ってもらうことができます。

 

経歴のブランクでは「職種転換のための自己研修期間(資格の勉強など)」「家族の介護に専念するため休職」などと回答できる範囲で答えてください。

 

個別の事情のブランクもあると思いますが、妙な憶測をされないような回答を勧めます。この時注意したいのは、自信を持って、前向きに回答することです。

面接では、ブランクがあることに引け目を感じて答える必要はありません。このブランク期間を通じて、ご自身がどのような活動をしたのか、それがご自身にいかに大切かが伝われて評価が高くなります。

 

最近では個人情報保護の観点から、面接官もあまり掘り下げて聞くことはありません。

 

 

成功事例・失敗事例の質問

「今までで最も成功した仕事は何ですか」「今までで最も苦労した話をしてください」なども定番質問です。

 

こういった質問では、以下の3つの点を明確して回答しましょう。

①直面していた課題

②ご自身が取った行動

③その行動を選択した経緯や理由

④その結果

 

こういった質問では、職場の課題にどう向き合うのかや、どういった行動を取れる方かが確認されます。

そして、意外に重要なことは、1人だけで対応したということよりも、周囲を巻き込んで行動したということです。

 

「初めてのリーダーとしての案件でしたが、メンバーの協力を得て計画より短期間で完成することができた」「想定外のトラブルが発生し徹夜作業も発生したが、メンバーとの連携でなんとか対策できた」のように、自分だけのことではなく、まわりのメンバーとの関わりも含めた回答なら、さらに良い印象を得ることができます。

 

 

 

応募企業への質問・確認

面接の最後には、必ず「質問はありませんか」という問いかけがあります。

 

応募企業や募集案件については事前にしっかり調査し、いくつか質問を用意して面接に持参する手帳にあらかじめ書いておくことを勧めます。面接で質問するとき、その手帳を開いて質問してかまいません。準備してきたのだなと面接官は好印象を持ちます。

 

用意する質問としては、「実際にその企業で働くことをイメージしたうえで必要なこと」、「転職活動でご自身が重視しているポイント」などで抽出するのが良いでしょう。「会社の今後の戦略は?」などの質問は、面接官にそんなこと自分に聞くなとか、いまそれが必要か?などの印象を持たれる可能性があります。

 

面接の中で疑問が解決した場合は、「特にありません」ではなく「面接の中でご説明いただきましたので、理解できました」と答えましょう。

 

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終わりの挨拶

質疑が終われば面接終了です。「本日はお忙しい中、ありがとうございました」ときっちりとお礼を述べましょう。

 

 

模擬面接で練習

面接の練習はひとりではできませんので、人材紹介会社のキャリアアドバイザーに依頼するのがよい方法です。

 

人材紹介会社は、成約できた場合、紹介者の年収の3割~4割の紹介手数料を採用企業から受け取ります。キャリアアドバイザーにも成功報酬がありますので、内定率を高めるための相談には、熱心に対応してもらうことができます。

 

もし、過去にもその企業に紹介事例があれば、企業特有の情報や、その際の面接がどういった内容で行われたのかといった気になる情報を得ることができるかもしれません。また、面接官についての情報を得られることもあります。

 

仕事が忙しく準備時間が取れないという応募者もいますが、自身の将来を左右する重要なイベントですので、これらの準備を最優先にすべきです。

 

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まとめ

面接では、人物確認や職務経歴書の内容確認に加えて、コミュニケーション力を試されます。

 

話のうまい下手ではなく、相手の話している内容の意図をしっかり理解し、的確な応答ができるか、ストレスなく会話ができるかを確認します。

 

短時間で訓練できるものではありませんが、事前の準備や練習をしっかりしておくことで緊張を和らげることができ、普段の自分に近い状態で面接に臨むことができます。

 

転職市場は空前の売り手市場ですが、希望する企業への転職を成功させるには時間をかけた準備が必要です。ひとりで悩まず、担当キャリアアドバイザーに細かなことでも相談し、しっかり準備して悔いのない転職活動を進めてください。

 

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