管理職への転職について、「管理職なんてポジション、未経験でも応募して良いのだろうか…?」、「管理職に転職するにはどんなスキルが必要?」といったみなさんのお悩みを解決するヒントをお話ししていきます。
30歳代や、40歳代の転職活動になってくると、気になるのは管理職経験の有無による転職活動への影響も気になります。また、転職活動を始めても、求人のあるポジションでも管理職が多くなってきます。
こんな時、管理職未経験の方でも、管理職のポストへの応募は可能でしょうか。気になる疑問にお答えします。
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そもそも管理職とはなにか?
一般的に管理職として挙げられる役職は部長、係長、マネージャー、店舗だったら店長を管理職に定義している企業もあります。職種や職場によって呼び名は異なりますが、上記の役職に共通して言えるのは「統括と責任を担うポジション」だという事です。
学生の生徒会で考えてみると生徒会長がいて、副会長、議長、書記…彼らは学生生活の中で学校祭や各決まり事について指示を出したり、生徒から意見を聞いて行事をまとめますよね。
まさに管理職のような立場です。このように例えると管理職への転職のハードルが少し低くなった様な気がしませんか?
企業の管理職は部下に的確に指示を出し、円滑に業務が進められるように気を配りつつ自身の業務も並行して行なうのが重要な役割です。また、業務内でトラブルがあった場合にはそのトラブルに対して責任を負う事もあります。
「部長・係長」といった肩書は企業によって異なりますが、上記のように動く事が必要とされるポジションをいわゆる管理職と呼んでいます。
管理職に求められるスキル
管理職の定義は分かったけれど、管理職に向いている人・求められる人とはどのような人なのでしょうか?
ここでは管理職に求められるいくつかのスキルを段落に分けて紹介して行きます。
マネジメント能力
管理職に一番求められるのはマネジメント能力です。
目標の達成において的確な指示決定を出せる人は管理職として重宝されます。もちろん自分が担当している業務はもちろんの事、部下に対していかに的確な指示を出すかという冷静な判断も必要となります。
管理職に就いた人は常に企業やチーム全体の動きを把握していなければなりません。
野球の監督はゲーム全体の流れを頭に入れ、選手の動きを見ながら点が取れるように的確な指示を出しますね。会社の管理職も同じです。
野球における目標が「点を取る」と定義されるように、職場内における目標に対して、常に達成する事を念頭に頭をフル回転させて業務を遂行します。
業務が失敗することなく無事に終えられる様に、常に周りの進捗を気に掛けなければいけないので、二束の草鞋どころか三足、四足の草鞋もこなせる人物だと企業にとって頼もしいですね。
業種・業界についての専門的な知識
管理職につくのですから、その業種については熟知している必要があります。
例えば、自分の上にやって来た新しい上司が業務内容に対して知識の浅い人だったら信用がありませんよね。
仮に、転職したてで会社内の業務に関して慣れてない所があっても、知識量や経験が豊富な人であれば「何でも知っている人」と見なされて信用が得られます。
ですので、少なくともその業種や業界に関しての知識や経験は必須だと言えます。
人材育成能力
管理職になると当然その下には部下が付きます。その部下に対してコミュニケーションを取りながら、
上手く指導が出来る人は周囲から頼られる管理職になるでしょう。
上記で「周りの業務の進捗状況も把握するべき」と書きましたが、部下の性格によっては「いちいち状況を聞かないでほしい…言われなくてもしっかり進めている」とコミュニケーションを煙たがる人もいるかもしれません。
そのような場面に遭遇した場合、いかに上手く情報共有を取れるか、チーム内の環境を良くするために率先して働きかけが出来るかが重要です。
部下や同僚から信頼を得られる事が出来るかも人材育成には必要なスキルだと言えます。
責任能力
いわずもがな、業務に対しての責任を負う場面は少なくありません。
あなたが管理職に就いた場合、部下やチームが業務で良い結果を出した場合はもちろんあなたの評価も上がります。ですが、失敗してしまうと失敗した本人とあなたのマネジメント能力も問われる事になるのです。
「自分がした失敗じゃないのに…」と、チームや部下の失敗に対して知らん顔をするのでは管理職失格ですし、責任を放棄している人に対しては周りも信頼も無くなっていきます。
ですがもし、管理職の上司が失敗に対して率先して謝罪をしたり、失敗を最小限に出来るようなフォローをしてくれる上司であったら、「この上司のために頑張ろう!」と思いますよね。
責任感の強い人は周りから厚い信頼を得ることも出来るのです。
このように、仕事に対して良い事も悪い事も自分の責任と割り切って、真摯に対応出来る能力が求められます。
管理職経験にこだわる必要はない!
こんなに大変そうな管理職への転職なんて、やっぱり経験者がなるべきなんじゃないか…
と、管理職への転職に対して苦手意識を持ってしまっている人も少なくありません。
管理職への転職は経験が無いと難しいのでしょうか?
答えは「NO」です。
もちろん、経験者を求めている企業もあります。ですがその場合は求人票に「管理職の経験必須」の項目が書かれているはずです。特に記載がない場合は前職での役職にはこだわっていない、または経験不問でとにかく至急に管理職を任せられる人を探しているという状況のはずです。
ですが、管理職では無くともマネジメント経験や人材育成に携わった経験は必須だと言えます。
なぜなら、管理職を募集している企業にとって「役職なし・マネジメント経験なし」の人に対しては
「本当にうちの会社で責任ある管理職を務めてくれるのだろうか…」「経験も無くて、なぜ応募したのだろうか…」と不安に思うものです。
ですので、「管理職ではなかったけれど、自分のこの経験は管理職に活かせる」という項目をリストアップしてみましょう。
過去の経験と管理職を結び付けてみる
上記をふまえて、自分の経験を思い出し管理職の業務に役立てそうな事を整理してみましょう。
マネジメント経験以外でも、チームをまとめた経験も好印象です。
例えば……
・前職ではひとつの目標に向かって、チームリーダーとして周りに働きかけた。
・チームでの目標達成のために、上司に具体的な改善策・実行案を提示した。
・自分のすぐ下に入ってきた後輩に対し、このような指導を行った。
・後輩の失敗に対してこのようなフォローを行った結果、大きな損害を免れた。
・業界の○○については歩く辞典並みに知識を持っていると言われた事がある。
・過去に職場の人間関係でトラブルがあった時、仲介してチームワークを取り戻した。
もし、上記の様な経験を企業に伝える事が出来れば、「管理職経験は無いけれど、うちで良い仕事をしてくれそうだな」と思ってもらえるかもしれません。
このように、業務や周りの人に対して何か働きかけをした経験があれば、「この経験を管理職として発揮したい」という強い気持ちと共に、積極的に企業に伝えてみましょう。
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まとめ
以上の事から管理職の経験自体は無くても、管理職に必要な経験やスキルがあれば、管理職への転職は充分に可能だと言えます。
管理職と聞くと課長や部長クラスじゃないと相手にしてもらえないんじゃないかとか、ものすごいスキルが必要なんじゃないかと尻込みをしてしまいがちですが、上記の様な経験やスキルがあれば躊躇う事はありません。積極的にチャレンジしてみましょう!